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12 宗頭
宗頭文化センター 174.9km 到着 22:42 (5/3)
宗頭文化センター 174.9km 出発 23:27 (5/3)
再び仙崎へ戻る頃には今日の陽が落ちてしまう。
しかし、陽が落ちても長い旅は終わらない。
いよいよリタイヤ誘惑ポイント?「宗頭」へ向けて暗い道を進み始める。
5〜6人のグループの後ろについて「ナンバ歩き」でピッチを刻んでいると
走ってる人が順にこぼれ落ちてくるから笑いが止まらない。
宗頭の手前で昨年は国道を進む数頭の馬を見た。大腿の筋肉が波打ち、たてがみが
風になびいている。先頭の馬は栗毛だ。
うそだろうと思って見直しても事実その通り見えるのだから面白い。
暗闇の中にぼやっと交差点のオレンジ色の灯りが見えてきたらその右手が宗頭文化センターだ。
窓から暖かそうな灯りがこぼれている。
"食べる前後は胃にやさしく" あと少しの距離だがまたゆっくり歩き始める。
"通"は宗頭文化センターへ入るまでに隣の酒屋に立ち寄るとか。(笑)
大変申し訳ないがここのおにぎりは弱った胃にはなかなか喉を通らない。
(念のため申しておきますが、これは決して不平不満ではありません。)
レトルトのおかゆを預けておいて、味噌汁をかけて食べてしまう。
ついつい長居をして、リタイヤの誘惑に襲われやすいポイントだが、
ここはエイヤと立ち上がる。
仮眠もなし。
13 藤井酒店
藤井酒店 177.9km 到着 0:10 (5/4)
またまた酒屋で恐縮ですがここはれっきとしたチェックポイントのお話。
店は閉まっていてビールを飲むことはできません。
宗頭からは深夜の時間帯となって寂しい道を進むため、
女性数名もごいっしょに5〜6人のグループでスタートする。なぜか案内役に。
始めは女性の脚を意識してかなりゆっくり進むが、
さすが萩までこられてるだけあって、皆さんお強い。
途中からはマイペースで登らせていただく。
ひたすら一本道を登っていくのだが、ここからの敵は眠気だろう。
その意味では複数で進むに限る。
藤井酒店の前でチェックをすませ、角のやや狭い道を曲がる。
道は谷筋にそってどんどん山の中へ入っていく。
14 鎖峠
やがて舗装も切れ夜行登山の雰囲気さえ漂いはじめる。
勾配が急になり行く手に車の気配がしてきたら国道が近い。
トンネルを巻くようにして登りきると国道に出る。
深夜だというのにここはしばしば猛スピードでトラックが行き交う。
萩往還250kmで一番車が怖いと感じる地点だ。
国道と言っても山間を突き抜ける道だから道は上下左右にうねっている。
両側が岩盤の切通しになった鎖峠を越えるのだが
見ると大きな河童の顔が岩盤から突き出している。
頭の皿の周りに残った髪の毛は風に揺れ、目がこちらをにらんでいる。
近くへ寄ってライトを当てると、岩と木とその影とが幻影の正体だと判明はするのだが、
見えてる時はどこから見ても空想の域をはるかに超えた生きてる立派な大河童なのだ。
15 三見駅
三見駅 187.1km 到着 02:10 (5/4)
三見の手前は新しい道路ができて、大会本部からもらう地図とはだいぶ様子が変わっている。
去年はこのあたりで付いていった先導者が消えてしまい、地図と照合してもどうも
ピッタリしなくて困ってしまった。
新道をどんどん進んで駅に着いたが今年は旧道を通った。距離は旧道のほうがやや短いかも。
三見の木造駅舎は夜しか見てないもののなかなかクラシックな趣がある。
去年はここから玉江までに要した時間があとで振り返ってどうも不自然だった。
道に迷ったのも確かだけれど、どこかで立ったまま寝ていたのかも知れない。
萩往還で気味が悪い場所はどこだ、と尋ねられたら、三見からあとの山の中を一番にあげるだろう。
昼間だとたぶんまた感じが違うと思うのだが。
歩きながら寝てしまってふらついたりすると、谷にそのまま転落してしまいそうな場所もある。
今年は先導役を勤めたおかげでなんとか緊張が保てたのか、
睡魔の襲う最大の難所をなんとか無事に通過できた。
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