2003.5/2〜5/4

第15回萩往還250kmマラニック
"絵日記"

(1)


 01 瑠璃光寺五重塔

瑠璃光寺 スタート 18:10 (5/2)

瑠璃光寺の五重塔

京の醍醐寺、奈良の法隆寺と並び賞される瑠璃光寺五重塔。この姿をまた拝むことが出来た。
思い返せば、申込みを済ませていたのに直前の怪我でスタートラインに立てなかった年もあれば、 業爆で申込みを断念した年もあった。
ともかく今年はここまで無事にやってこれてまずは良かったと思う。
お遍路のごとき長い旅路はこれから始まるのだけれど・・・

夕刻に瑠璃光寺をスタート。陽は刻々と傾き、上郷へ着くまでにはとっぷりと暮れてしまう。
エードで一息ついてからは灯火のない自転車道をひたすら西へ。 蛙の合唱にあわせ前方を走るランナーの赤い点滅ライトが揺れる。
秋吉から門村へと暗闇を進む間に、今回の長旅を付き合ってくれる 自分の脚に問いかける。
「おい、大丈夫かい?」
一旦筋肉が張り始めても、調子が良ければ、進むうちにまたその張りが解けてくる。調子はまずまずのようだ。
門村で左折し長い坂を越えれば西寺交差点の灯りが見えてくる。
 
 

 02 西寺交差点エード

西寺交差点 43.9km 到着 23:17 (5/2)

西寺交差点エード

「お疲れさまぁ〜」と言いながら女子高生のボランティアスタッフが熱いコーヒーを入れてくれる。
それだけでおじさんの顔がゆるむ。
スタッフの○川さんからも励ましの言葉。 コーヒーであったまった体をもう一度隣のコンビニの冷たいビールで冷やして?・・・ いざ出発。
踏み切りを越えると道はだんだん山の中へ。歩きも交えてじわじわ登る。 ライトの影がゆらゆらと薄気味悪い。 ほぼ上りきった辺りが地図ではゴルフ場のはずだが暗くて良くわからない。
見上げると星がきれい。 やがて長い下り道となる。
 
 

 03 豊田湖 切石亭

山本ボート切石亭 57.4km 到着 1:04 (5/3)

豊田湖切石亭

徐々に疲れを感じ始める。少し歩きが入る。
豊田湖手前の鋭角に右折する場所は道路の左側を走っていると見逃しやすい。 今年は赤色ライトのみで誘導員は居なかった。
林の向こうに山本ボート切石亭の灯りが見えるとほっとする。 大勢が食事中。天井にはいつもたくさんの鯉のぼりが泳いでいる。 うどんとおにぎり2個、ともかく食わにゃと胃へ押し込む。

腰の痛みが出てくるのが決まって俵山温泉の手前あたり。 街灯につかまって背を伸ばしてみたり、丸めたり。・・・ 我慢の走りが続く。
俵山温泉も深夜の到着だから、エードのテーブル廻り以外はほとんど記憶がない。
 
 

 04 大坊ダム

大坊ダム 75.8km 到着 3:55 (5/3)

大坊ダム

砂利ヶ峠(じゃりがたお)といっても、昔はいざ知らず今は舗装路の峠だ。 針葉樹林の間を登って行く。どんどん登って・・・ どんどん下る。
冷え込まないせいか、一晩目の夜だというのにやけに眠い。 右手に登る坂をたどると、ダムのエードはもう近い。
白いテントがぼんやり浮かんで見えてくる。これではっきり目が覚めた。
エード係の由加ちゃんが写真を撮ってくれる。
腹が空いてトン汁をお代わりしたいのだがどうも胃が受付けそうにない気がしてあきらめる。
さあ、ともかく腰をあげて出発だ。
 
 

 05 油谷

海湧食堂 86.2km 到着 5:28 (5/3)

油谷町

空が白み始める。 前方に低く油谷の町がシルエットのように浮かんでくる。 坂道を下るにつれ東の空が朝焼色に変わっていく。
油谷湾(日本海)に出る。左に海を見ながら海岸沿いを進む。
じっと耐えて走り続ければやがて「海湧食堂」。
ここのお粥は実にうまい。ただ残念なことに胃が先にやられてしまっている。
去年は半分食べたところでここのトイレに駆け込み戻してしまった。 今年は、一応食べ終えたものの外に出て直ぐにまた戻してしまった。
 
 

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